
現在私は休職中の身です。
ですので、まだ社員ということなので持株会は全然続ける事ができます。
でも休職を始めてしばらくすると持株会を退会しました。
そうするに至ったことをまとめてみました。
持株会をやめました

持株会について
持株会とは、従業員の給与や賞与などからの拠出金で自社株を定期的に購入し保有する制度です。
加入は義務ではなく任意となってます。
企業によって異なりますが奨励金がもらえることもあります。
多くの会社では5%~10%の割合の奨励金を出しているようです。
私の会社の持株会
私の会社の場合、奨励金は10%でした。
そして、月の掛け金は20,000円にしていました。
20,000円×12ヶ月=240,000円、年2回の賞与時は3倍の60,000円×2回=120,000円で
年間合計360,000円を天引きされていました。
これに奨励金10%の36,000円が上乗せされた396,000円が自社株の購入代金となります。
また、それに加えて年2回の配当金も自社株の購入代金として使われます。
そして5年ごとに特別奨励金として今までの拠出金や奨励金の合計金額の2.5%がもらえますが、これも自社株の購入に充てられます。
これを約20年続けてきました。
持株会の運用成績

私は自社株を20年間1度も売ったことはありません。
途中にかなり利益が出た時期もありましたが、持株会での売買には興味が無かったです。
株価が低迷していても「取得単価が下げられるし枚数も多く買える」と関係なくひたすらホールドしてきました。
約20年間の運用成績を概算イメージで示します。(詳しく書くと会社がばれそうなので!)
拠出金:約750万円 奨励金:約120万円 配当金再投資:約180万円 合計買付額:約1,050万円
退会時評価額:約850万円(退会月の月末の株価)
合計買付額約1,050万に対して約200万円の含み損でした。
おめでたく考えるなら、「給与、賞与からの拠出金は上回った」くらいでしょうか?
持株会をやめた理由
そんな私がついに持株会を退会することを決心したのが以下の理由です。
運用成績が悪く、このまま続けてもたいして購入金額を下げることはできない
持株会は毎月定期的に一定額の自社株を買っていく、ドルコスト平均法です。
ですので、株価が下がっても長期的に保有しておけば平均買付額が抑えられ株数も増えます。
しかし、評価額が800万円ほどの株に月に2万円程度購入しても単価を下げる効果はほとんど期待できません。
それならやめてしまって値上がりと配当だけを期待したほうがいいと判断しました。
少なくとも、新たな拠出金がマイナスになることは避けられると思いました。
会社の業績が改善しそうな感じがしない
働いてきた部門を含め会社自体が斜陽産業的な面があり、今後も厳しそうな感じがしています。
その割に大幅な人員整理などのコストカット策の取り組みがかなり遅れていると思います。
会社が毎回強気な計画を発表するのはいいのですが、達成できずに下方修正してばかりです。
決算までは少しづつ上がってきた株価が、決算発表のたびに急落を繰り返すようなことを続けているので自社株ながら信用できなくなってきています。
配当金を現金で貯めたい
業績はよくないながらも配当利回りは4%近くあるのでそれほど悪くはありません。(株価が下がって配当利回りがよくなったともいえますが…)
今のままであれば年間30万円ほどの配当金(税引き前)が出ています。
しかし現状ではそれらは全部自社株購入に回ってしまいます。
株価の成長が見えるのであれば全然いいのですが、今のところ期待薄です。
ですので、退会することで配当金を現金で貯めた方が、万が一会社が潰れても少しは残りますし、配当金で損益分を補っていければと考えました。
投資ファンドの大量保有報告書
ちょっと前に、投資ファンドの大量保有報告書が出ました。
その発表があったからといって特に株価に影響があったわけではありません。
しかし、今後もしかして株価が急騰することがあるかもしれません。
持株会で株を売却するのは時間がかかります。
そうした際、すぐに売却できる状況にある方がいいということも退会の理由となりました。
損益通算に利用できる
損益通算は知っている人も多いと思いますが、株式などで「利益(譲渡益)」と「損失(譲渡損)」が両方ある場合に、それらを相殺して税金を軽減できる制度です。
例えば、A証券会社の口座で利子・配当所得が100万円あった一方、B証券会社の口座で100万円の譲渡損失が出たとします。この場合、2つの口座間で損益通算を行うことで、A証券会社の口座で出た利子・配当所得に対して源泉徴収された税金は還付されます。
A証券会社の上場株式
- 利子・配当所得
+100万円
源泉徴収される額は203,150円(B証券会社の上場株式)- 譲渡損失
−100万円AとBの口座間で損益通算し、
A証券会社の利益に対する源泉徴収203,150円が還付される引用:マネーフォワード
自社株はかなりのマイナスが出ていますが、別の証券会社でやっている株取引はわりと好調で利益もそれなりに出ています。
それらの利益が確定した際、その金額に合わせて損切りするのもありかなと思っています。
こうした理由で持株会を退会することにしました。
持株会の退会

持株会を退会するには「退会届出書」を記載してメールで送るだけだったと思います。
しかし持株会を退会する際に気をつけないといけないのは申請日です。
私の会社の場合、毎月10日までに申請すれば翌月に退会できるのですが、それ以降だと翌々月の退会となります。
私は10月後半に申請して退会が12月となったため、最後の月に毎月の拠出金20,000円に加え、賞与から60,000円を引き落とされることになってしまいました。
特に失敗したとは思いませんでしたが、注意するに越したことはないと思います。
そして12月の終わり頃に持株会担当の野村證券の口座に自社株が反映されました。
また、100株未満の端数の売却代金と買付けで余った残金が数十円、そして配当金を合わせた220,000円ほどの入金が確認できました。
持株会を退会したその後
退会したその後ですが、まだ自社株は売らずにホールドしています。
しかし株価は退会時の評価額850万円を下回っています。
退会後しばらく上昇する局面もありましたが、トランプ関税の影響で評価額が680万円ほどまでに下落しました。(退会時からー170万円、買付金額からはー370万円)
その後値を戻していましたが、8月の決算発表で赤字転落との発表がありました。
一瞬大幅に値を下げましたが、その後は戻してきて現在の評価額は810万円ほどです。
しかし配当金が2回出てますので現金が30万円ほど貯まっており、合計で約840万円です。
退会時の850万円から10万円くらいのマイナスとなってます。
また、投資ファンドの株式保有比率が増加しているという報告も出ています。
先日の赤字決算を発表した後、株価が急落してすぐに戻ってきていました。
「ひょっとしてそのファンドが買ってた?」と淡い期待も持っています。
持株会をやめて、年間360,000円、月平均30,000円が節約できています。
マイカー編で書いた年間で約492,000円、1ヶ月あたり約41,000円の節約と合わせて、
年間約852,000円、月約71,000円の節約が出来ていることになります。
ただ持株会の拠出金の20,000円は、新しくiDeCoの積立金に転用してます。
そのことについては、また後日書いてみたいと思います。